2006.02.04 Saturday
パワーとテクニックの戦い 東レPPO準決勝 シャラポワ vs ヒンギス
元世界ランク1位のマルチナ・ヒンギスが,マリア・シャラポワを破り決勝に進んだ.
その美貌と長い手足とパワーで2004年にブレークしたシャラポワを元女王の技術が圧倒した. TVでこの試合を見ていたのだが,ヒンギスの技術の素晴らしさにただただ感動した.シャラポワが強いサーブやストロークを打っても,それをきっちりライン際に返球され,少しでも甘くなれば凄いリターンが返ってくる.シャラポワにしたら訳が分からなくて,混乱しても仕方なかったと思う.実際第1セットを落としてからは,テニスが目に見えて崩れていた. シャラポワ自体の調子は悪くなかったが,ヒンギスが凄すぎた. この試合を見に行った観客は,おそらくシャラポワが勝つ事を予想していたと思うのだが,復活したヒンギスの技術をこれでもかというほど堪能させられたと思う. はっきり言って非常にお買い得なチケットだったと思う. 話は変わって・・・ 圧倒的な技術で最年少で4大大会を制し,世界ランク1位となったヒンギスだったが,ウィリアムズ姉妹やダベンポートといったようなパワーヒッターに押され,また,足を怪我したこともあり,2003年からは4大大会の初戦・全豪OPを欠場すると,事実上引退宣言のようなコメントをしていた. しかし,今年の全豪OPから本格的にツアーに復帰し,全豪OPではベスト8という成績を残した. あるスポーツライター曰く,「ヒンギスが今後世界ランク1位になることはないだろうが,20位くらいになら十分入っていけるだろう.それよりも,パワーテニス全盛の時代で,ヒンギスのようなテニスを見られることが楽しみだ」と. ヒンギスの復活が今後のテニス界に一石を投じることになることを願って止まない. |