2005.08.27 Saturday
政治と増税
今回の総選挙ではあんまり語られていないが,近い将来必ず増税があると思う.
700兆円を超える借金があるわけだから,それを返すためにも収入を増やすための増税は免れない.当然,支出を減らすのも大事なんだが・・・ 今日の朝生TVでいわゆる「サラリーマン増税」についても触れられていた. 小渕内閣の時に行った特別減税のうち,法人税,高所得者と所得税率の上限はそのままで,一律減税だけを廃止したことだ. ここで,一律減税だけを見直して法人税と税率の上限を元に戻さないのは,不公平なのではないか,という意見だが,私は「ちょっと待って」と思う. 1つは税率の上限を元に戻せば,高所得者は海外へ脱出してしまい,そもそも税収自体が無くなるんじゃないかという事. もう1つは法人税を元に戻せば,企業はまたコストカットのためにリストラを行うんじゃないかという事. 1つめは実際に起こりうるかどうかは怪しいとも思うが,2つめに関しては現実味があると思う. 企業はこの不景気の中でリストラを断行してコストカットを行い,それでもいくつも倒産する企業があった.そして,このリストラのために失業率が上がった. 企業はリストラなどで支出を減らしていく事で,経営状態を立て直しなんとか踏ん張っている.そして,ようやく景気が上向き株価も上がってきた. ここで法人税を元に戻すと,ようやく減らした支出がまた増えてしまう事になる.しかも,税金だから企業努力でこれを減らす事はできない.そのしわ寄せは企業で働くサラリーマンや,下請けの企業に行く事は容易に想像できる. 結局法人税を戻したところで,しわ寄せがサラリーマンに行くのなら,とりあえず一律減税だけ止めたんじゃないかと思う. 過去,増税をしようとした,または,行った内閣はことごとく潰されている. しかし,日本の現状を考えると,将来起こるであろう増税も致し方ないのではないかと思っている. |