2005.09.12 Monday
衆議院総選挙 個人的なまとめ
衆議院解散翌日の記事でも触れたけど,本当に歴史的な総選挙となった.
解散時から投票日直前まで各メディアが行った世論調査は自民有利が続いていたので,自公が勝つだろうと思っていたが,まさかここまで圧勝するとは思ってなかった. この総選挙,比例代表の差は自民77議席に対し,民主61議席であり16議席とそんなに大差がついたわけではないが,選挙区の差は自民219議席に対し,民主52議席と圧倒的に負けてしまった. 比例代表はそのブロックで集めた票数によって議席数が配分されるため,各政党の支持者の割合が,一番票を集めた人だけが当選する選挙区よりも鮮明に出るので,支持者の割合という視点での自民と民主の差はそんなに無かったと思う. しかし,実際には自民296議席,民主113議席と圧倒的な差を付けられてしまった.これが小選挙区制の恐ろしい所だ. 自公あわせて327議席という衆議院の3分の2という,とてつもない議席数を確保したため,今日発行の夕刊紙などは「小泉独裁政治が始まる」と派手な見出しで煽っているが,次の参院選や総選挙のことを考えればできるはずがないことは明らかだろう. 今回は自公がうまく追い風に乗ったために選挙区(特に首都圏)で圧倒的に勝つことができたが,この先適当なことをやってしまえば,民主と同じ道を歩むことになる. 昨夜の選挙特番では『メディアが小泉戦略にまんまと乗ってしまった』とか,『メディアが小泉を勝たせてしまった』というような分析をしているが,それに対しては「ちょっと待って」と言いたい. 確かにメディアも“刺客”だの“マドンナ”だの煽っていたが,それが自公にとってプラスのみに働いたとは思えないし,公示前後に行われた各TV局が自前の番組で放送した党首討論では,司会者の意向によってイイ感じに曲がっていたように思う.そういう流れに辟易した視聴者が「メディアに乗せれるか!」というような反発心を起こしたとしても不思議ではないと思う. ・・・この観点から見ると『メディアが勝たせた』は当たっているのか(笑) 民主党の岡田代表が辞任を表明した声明で「マニフェストが〜〜」と言うくだりがある.しかし,「マニフェストを理解してもらえなかった」のではなく,「マニフェストを理解した上で,『民主党はダメ』と判断された」という場合があることに気づかなければ,民主党が二大政党の一翼を担うのは夢のまた夢なのかもしれない. |