2005.06.01 Wednesday
ナベツネ氏 球界復帰
去年の8月に明大の一場投手(現楽天)に対して200万円を渡していたことについて引責辞任をしてから,たったの10ヶ月で復帰してくるらしい・・・
渡辺前オーナー 球界復帰へ 8月にナベツネ氏が辞任したときも記事に書いたが,ドラフトに逆指名制度ができてから,契約金が高騰しだし上限が決められているものの,あってないようなものであった. 彼が91年に読売グループ社長,96年に巨人オーナーになったあたりから,プロ野球がメチャメチャになり始めた.93年にフリーエージェント(FA),ドラフト逆指名制度ができ,財力のあるチームが一方的に強くなるシステムが(一方的に押し切られる形で)始まったからだ. この2つの制度が始まった理由は,91〜93年の3年間の巨人の低迷であると考えるのが普通だろう.91年(8ゲーム差の4位.この年のオフ監督が藤田から長嶋に替わる),92年(2ゲーム差の2位.同率で阪神も2位だった)だったが,93年の負け方が酷かった.2強4弱の4の方に巨人が入ってしまい,辛うじて3位Aクラス入りできたものの,首位と16ゲーム差もつけられるという結果に終わる. 球界のスター・長嶋茂雄を監督に据え,減りつつあった観客動員にテコ入れしようとしたものの,長嶋人気に成績が追いつかずという状況になった. これに焦った経営陣がゴリ押しする形でFA,逆指名を導入したというのが,この2つの制度が導入されるまでの経緯である. しかし,この2つの制度ができてから巨人が圧倒的に勝っていったかというと,そうではないところが野球の面白いところである.94年以降,巨人がリーグ優勝を果たしたのは4回(94,96,00,02),うち日本一3回と,圧倒的戦力を擁しながら,圧倒的な成績を収めたわけではない. 監督がむn(略)というのも原因の1つであるが,各球団から4番ばかり集めた補強の仕方も原因であり,これは経営陣の失敗である. また,きちんと検討しないままFAを導入してしまったが為に,NYヤンキースの松井秀喜を始め,日本のトップ選手がアメリカに渡ってしまい,日本のプロ野球が空洞化するという問題まで起こってしまい,結果的にプロ野球の人気低迷に拍車がかかった. 自分のチームだけ強くなるため(儲けるため)にゴリ押しした制度で,自分の首を絞める結果になってしまったのだ. で,このような事態を生んでしまった元凶である人物を復帰させることにいったいどんな利点があるのだろうか? 私はこのニュースを聞いて,巨人というチームがより分からなくなった. ↑の記事では,ナベツネ氏が最下位に低迷するチームの再建に直接関わるという事だが,多分あんまり変わらないか,より酷くなるのではないかと私は予想する. 追伸: さて,昨年8月の事件の当事者である楽天の一場投手は現在7敗1S,防御率6.44と散々な成績を残している.先発した試合では7連敗,防御率は7.14と更に悪くなる.まあ,エラーにならない守備のミスなどで自責点を増やしているということも考えられるが,鳴り物入りでプロ入りした割には寂しい成績であるのは,なんとも皮肉なものである・・・ そういや,キャンプ中にパチンコ・喫煙で謹慎処分となった日ハムの某投手はどうしてるのかな? |